BOOK OFFにてタイムスリップ

「どーして全部吸ってしまうん!!」。
「きのー買ったばかりなのに!!!」。
「そんなにしょっちゅう買うお金ないよッ!!!!」。

掘り出し物の中古DVDはないだろうかと探していた私の後頭部を、
先ほどの声がいきなり突き上げた。
驚いた私はとっさに振り返りそうになったが、
悪魔の私が驚異的な判断力でそれを止めた。
ケータイで会話しているようだが、振り返るとたぶん会話を止めてしまうだろう。
なかなか面白そうな会話だったので、続けてもらうためにもここは振り返らずにおこう。

「○○君、もっと二人の生活のこと考えてッ!!」。
「こないだ、話し合ったばかりじゃがッ!」。
「どーしていつも、こうなん……」。

期待どおりの展開だ。
岡山弁丸出し、彼女はそーとー頭にきていたのだろう、
のっけから結構な音量で話してるので、
店内の1/3の人にはこの会話が届いていることだろう。
「話し合ったこと覚えてないん」。……「なら、なんで全部吸ってしまうん!!」。
悪い男だ。彼女は二人の生活のコレカラのことを考えて、
節約しながらがんばってるに違いない。
なのに男はチャランポランで、その場だけ感じよく逃れようと話しを合わせ、
責任感のある男を演じたのだろう。
昭和のころは、こんなカップルが沢山いたもんだが、平成の世になってもまだいるんだ。
少しノスタルジックになりながら、次の展開を待った。

「なんで変われんの?」。
「どーして変われんのよッ!!」。
「分かってるなら 変わってよー」。

〝変われんの〝の三連発が心に突き刺さった。なんだか他人事でなくなってきた。
そして、あの金言が頭の片隅にぼんやりと浮かぶ。
なんだったっけ……、意識を集中し、一生懸命思い出そうと試みる……。

「私に変えるべきものを変える勇気と、変えられぬものを受け入れる寛容さと、
変えられるものか変えられないものかを見分ける知恵を与えたまえ」……。

気が付くと、ケータイの彼女はどこかえ消えてしまっていた。
私の勝手な想像だが、きっと妊娠前の黒木メイサみたいな娘だったに違いない。
帰りの車の中で、胸のポケットからタバコを取り出し。
ひと箱440円もするんだもんな~、と見つめ、そっと胸にしまった。

 

 

 

「男は黙ってセブンスター」?


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お花見

こんにちは。今回のブログ担当しゃていです。
もう4月の中頃だというのに、まだ今年は寒いですね。

先々週の土曜日にバサラ社員みんなでお花見に行ってきました。
あいにくの曇り空で少し風もあって寒かったですが、
神社の桜はキレイに咲いていました。

私たちの他にもお花見に来ている団体さんたちがいて、
美味しそうに焼肉を食べながらワイワイしていました。
焼肉の火がとってもあったかそうだったので、
混ぜてもらえないかなあ〜とか話しながら、のんびりお茶を飲んだり、
桜を眺めたり、写真を撮ったりしてみんな花見を楽しんでいる中、
自分は桜そっちのけでお弁当を食べるのに必至でした。笑

お弁当はお仕事でいつもお世話になっている中国料理専門店華家さんの
お弁当をいただきました。
華家さんの料理はどれも本当に美味しいので、
食べたことが無い人にはぜひ一度食べてみて欲しいです。

↓華家さんについての詳細はこちら
http://www.99-hanaya.com/

お弁当を食べ終わった後、せっかく神社に来たということで、
みんなでお参りして帰りました。
先輩たちが鳥居の上に石を投げて一発でのっかって大喜びしていた姿が
とても印象に残っています。笑

これでご利益をもらえた(?)ので、これからもお仕事頑張ります。

 


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加圧トレーニング

数年前から話題になっている加圧トレーニング。
前々から気になっていたのですが、加圧という名前からして
いかにもしんどそうで、なかなか手が出せずにいた私。
先日、機会があったので、やっと挑むことになりました。

久々にジャージを着込んでいざマスカットスタジアムへ。
運動不足の私に加圧トレーニングなんてできるんだろうか?
不安を抱えながらマシンルームへ行きトレーナーの方の説明を受けました。
加圧トレーニングとは腕や脚に圧をかけ、血流を制限した状態で行う
トレーニング方法で、この状態でトレーニングすることで
少ない負荷でも大きな負荷をかけたときと同じ効果が得れるんだそう。
さらに筋力アップやダイエットだけではなく血行の改善にも効果があるそう。
ステキやないですか。
「60代や70代の方でも続けられているので、初めての方でも無理なく
できると思いますよ!」とトレーナーさんの言葉にホッとする私。

まずは腕のトレーニングからということで、片腕ずつチューブで
縛った状態に。う、腕がしびれる…。
血圧を測る時に腕を圧迫する感覚、あれが続く感じです。
「じゃあ最初はマシンを使って一番軽い重りからやっていきましょう」と
トレーナーさん。これは余裕だなと軽く20回こなしました。
「じゃあ、あと2セット続けましょう」
軽い、軽いと思いきや、3セット目で腕に尋常じゃないしびれが!
「かなりしびれてだるくなってきたんですけど、腕大丈夫ですかね 」
「腕に圧をかけてるんで、今相当の負荷がかかってるんですよ。
ここが重要です。ギリギリまでいってみましょう!ハハハ!」
…爽やかにきついことを言う。
早くもヘトヘトになりながらマシンを変えて、
背筋、二の腕を重点的にトレーニング。
普段使うことのない二の腕の筋肉はもう、悲鳴状態です。
両腕がプルプルなりながら、今度は両足を縛り、
太もも、ふくらはぎのトレーニングへ。
スクワットをしたり、片足を後ろに蹴り上げたりと、
これは楽だぞ、楽しいぞと思ったのも束の間…最後の腹筋で激沈。
しばらく倒れこんでしまいました。

いや〜加圧なめてました。
高齢の方もしているというのに…この程度でギブアップとは
お恥ずかしい限りです。
これを定期的に行うことで、激しい筋力トレーニングをしたときと同じ、
もしくはそれを上回る効果が得られるとのこと。
なるほど、これは相当効きます。
チューブを外した後の爽快感も半端なく、クセになりそうな感じです。
やはり、楽して体を鍛えようなんて考えは甘いですね。
何事も継続と努力です。部活をしていたころをふと思い出しました。

そもそも今回の加圧トレーニングは、うちのお客様である、
すまいるヘルパーの社長様からご紹介いただいたのがきっかけ。
日々の健康、体型維持のために数年前から始められたそうです。
その社長様が最近健康的にすっきり痩せられた秘訣が、
この加圧トレーニングと自社で宅配されている健康弁当。
低カロリーなのに美味しいので無理なく痩せることができたそうです。
加圧トレーニングと組み合わせることで、ただ痩せるだけではなく、
理想的なカラダづくりができるのですね。

そのお弁当がこちら。
若い方から高齢の方までおすすめですよ。


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ハザードランプのチカチカ

いつの頃からか車を運転していて先を譲ると、
譲ってもらった車がチカチカとハザードランプを点滅させるようになった。
心の中で「どういたしまして」と思うのだが、何か違和感を感じる。
「ありがとうチカチカ」もしくは「お陰で助かりましたチカチカ」。
この暗黙の習慣をどこの誰が始めたのだろう?

先を譲ってもらったお礼を表現するために、
ハザードボタンに手をのばし、いちいちチカチカさせることが紳士的なのだろうか?
困っている車がいれば、譲って当然である。
別に渋滞している訳でも、先を急いでいる訳でもない時、
お礼にチカチカされるとこっちが恐縮してしまうことがある。
「和をもって尊しとなす」日本の国民性が再認識された今、
よっぽどのことがない限り「ヤボな礼はいらねーぜ」てな具合に、
走行中のチカチカを禁止にしてしまったらどうだろう。

こんなふうにチカチカについて、くどくどグチるのには理由がある。
実は、私が譲ってもらった時に、お礼のチカチカに対応できないのである。
残念ながらこれまで一回も成功したことがない。
心の中での「ありがとう!」が先立って、ハザードランプに
手を伸ばすタイミングを逸してしまうのである。
あのタイミングはとても微妙で、たぶん譲ってもらってから5~10秒が限界。
それを過ぎてチカチカさせるとマヌケである。
いつもチカチカのタイミングを逃してしまう私は、
悲しいかなシラを切り通すしかなくなる。
親切にも先を譲ってくれた車を後ろに従え、申し訳なく、針のムシロ状態……。

そこでお礼のチカチカを始めた方に言いたい!!
不器用な私のために、「チカチカを忘れたけど、本当は感謝していますよ」の
合図を教えて欲しい!!
こんなことを綴りつつ、改めて「どんな言葉も表現も、タイミングが大切」って
ことをシミジミ再認識。
ただし、無理やり割り込んでチカチカさせるヤツは論外です。

 


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懐かしきスーザン・デイ その4 エピローグ(奇跡のカムバック)

「サタデー・ナイト・フィーバー」でブレイクしたジョン・トラボルタは、
その後「グリース」、「アーバン・カーボーイ」と立て続けにヒットを放つ!!
さらに、私のお気に入りであるブライアン・デ・パルマ監督の
「ミッドナイト・クロス」にも出演。
そこそこの成績を収めるなど、順調に活躍していたが、
よせばいいのに、なにを血迷ったのか、1983年にシルヴェスター・スタローンが監督した
「ステイン・アライブ」に出て大コケ!!
その大怪我が元で、姿を消してしまう。
当時、私もその事故の瞬間を目撃したが、目を背けたくなるほどの駄作だった。
確かにスタローンは「ロッキー」で監督と主演をし、
作品賞でオスカーを受賞したが、あれはいわゆるビギナーズラック。
だいたいスタローンがダンス系の映画を撮って面白いハズがない!!
素人が考えても分かりそうなものだ。
それからしばらくの間、トラボルタは過去の人になってしまう。

そんな彼が奇跡のカムバックを果たすのが、
1994年タランティーノ監督の「パルプフィクション」。
スタローンが引き起こした、あの悲惨な事故から9年後も経っていた。
ユマ・サーマンとのゆるいダンスシーンに、往年の彼の姿がダブり感無量だった。
あれはタランティーノ監督のトラボルタへの配慮が窺える、とてもいいシーンだった。
しかし事故の後遺症なのだろう、復活した彼は恰幅のいいオッサンになってしまっていた。

ちなみに「ファースト・ラブ」でスーザン・デイの相手役だったウィリアム・カットは、
ブライアン・デ・パルマ監督の「キャリー」でトラボルタと一緒に出演していたそうだ。
「キャリー」も好きな作品だが、残念ながら彼が出ているシーンの記憶がない。
ウィリアム・カットと言えば、漢字の「中」の字を胸に付けたマヌケなヒーローが活躍する
TVドラマ「アメリカン・ヒーロー」が有名だが、ご存知だろうか?
知ってるヒトは、けっこうなオッサンかオバサンに間違いありません。

トラボルタの主演作で紹介した「アーバン・カーボーイ」で恋人役をしたデブラ・ウィンガー。
あの「愛と青春の旅立ち」で最後にリチャード・ギアにお姫様ダッコされた女優さん。
ETの声は彼女の声をデジタル加工したモノだそうです。

スバラシイ映画でした。
時系列でなく、時間がパズルのように
バラバラに展開するストーリー。
トラボルタもサミュエル・L・ジャクソンも
ブルース・ウィリス、ハーヴイ・カイテル、ティム・ロス、
それに黒人のでっかいオッサンも、みんな良かった。

 

 

 

 

たぶん今観ると、つまらないだろーけど、
それでもまた観てしまうと思う。


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第13回おかやましんきんビジネス交流会に出展しました!!

どうも、K-POPです。

先日お伝えした通り、3月19日に岡山コンベンションセンターママカリフォーラムにて開催された「第13回おかやましんきんビジネス交流会」に参加しました。

当日は1,000人以上の参加者があり、大盛況でした。
会場全体が、新しいビジネスを生み出そうとする熱気に満ち溢れていました。

弊社のブースにも、たくさんの皆様に足を運んでいただきました。
ありがとうございました。

おかげさまで、新しいサービスのPRができました。

そして、数社の方々と商談させていただき、弊社の新しいサービスに興味をもってくださった企業があり、ビジネスに進展がありました。

この、第13回おかやましんきんビジネス交流会は、弊社にとって大変実りのある会でした。

 

しかも!!

な、なんと!!!

バサラの事が20日の山陽新聞 地方経済面で紹介されました!!!!!

 

100社を超える参加企業の中から、私共をピックアップしていただいて、山陽新聞さんありがとうございます。

↓↓↓↓↓ 因に、ビジネス交流会での弊社のブースは、こんな感じでした ↓↓↓↓↓

※写真をクリックすると拡大表示します。

 

バサラでは、展示会等のブース制作も承っております。

下記の電話番号かメールにて、ご依頼ください。

電話番号:086-246-0007
メール:main@gd-basara.jp

 

 


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ドタバタ…

今回のブログ担当は、相変わらず腰痛のふーふーさんです。

先日、4ヶ月になる娘を連れて某有名キッズ写真館に行きました。目的はお宮参りと初節句をかねての写真撮影です。

初めての子どもなので、何をするのも初めて。どんなとこなんだろうっと恐る恐るお店に入ると、お店の中は“ちびっ子達の凄まじいパワー”であふれていました。
日曜日だったこともあり、撮影してる子ども、それを見ている親、撮影しているスタッフ、そして順番待ちしている親子連れ…店内の暖房の設定温度の高さも相まってものすごい熱気でした。
予約はしていましたが、そこは子ども相手の撮影、なかなか時間通りにはいかないもの。結構待たされ、ようやく自分たちの番。選んだ衣装を着せてもらい、素早いセットチェンジの後、いよいよ撮影スタート! スタッフの皆さんは娘をなんとか笑わせようとあの手この手でご機嫌取り。至れり尽くせりで、ここでは娘は超VIP扱いでした(笑)。まぁ、大切な思い出になるものですから、そりゃいい笑顔で撮ってあげたいですよね。家族全員で写してもらう時には、娘を一生懸命あやしている姿についでにこちらも思わずいい笑顔になれました。

スタッフの頑張りに乾杯!

次はセットをチェンジして今度は娘単独での撮影です。しかし、ここからが大変! なかなか言うことを聞いてくれません(まぁ、そりゃまだ4ヶ月ですから…)。隣で撮影してる子どもが気になるのか何度顔を正面にしても右へ向くばかり…。この娘の執拗な抵抗にスタッフも対抗し、さらにご機嫌取りはエスカレート! タンバリンにぬいぐるみ、変顔攻撃など、ありとあらゆる手を使ってあやしてきます。その大人vs赤ちゃんの白熱した攻防に等の親はカメラの後ろで大爆笑!! いやいや、こりゃ大変なお仕事です。自分もたまに仕事で撮影しますが、普段は商品の物撮りがほとんどなので、子どもの撮影はしんどいな~と格闘するスタッフを横目に関心していました。

最初は娘もそのスタッフの頑張りに答え、なんとかいい笑顔してました。しかしそこはまだ赤ちゃん。笑わされたり、途中で泣いたりと疲れてきたのか飽きてきたのか睡魔くんというお友達がやってきました。睡魔くんが現れるとこちらの世界には戻ってこられません。スタッフの「起きてー! 起きてー!」の励ましも虚しく、娘はそのまま夢の世界へ行ってしまいました…。

撮影の途中で…。

しかも、肝心なお雛様での撮影の途中で…。

「おーい、今日はこれがメインやで~」。

~ 終 了 ~

…続きは後日に。スタッフの皆さんすみませんでした(汗)。

後日、改めて撮影は無事完了。親も娘もぐったりでしたが、いい写真が撮れて良かったです。やっぱり子育てって体力使うもんですね~。腰痛なってる場合じゃないな。仕事柄、帰るのが遅いけど、家で育児してくれてる嫁さんに感謝です。


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懐かしきスーザン・デイ その3

オマケ映画の「ファーストラブ」が始まった。
巨大スクリーンに映し出された女性は、なんと「パートリッジファミリー」の長女!!

「パートリッジファミリー」とは、私が小学生の頃、
学校から帰宅してテレビを点けると、いつも放送されていたアメリカのホームドラマ。
当時はだいたい「奥様は魔女」と「パートリッジファミリー」が入れ替わりで、
今でいう「水戸黄門」の再放送のように放送されていた。
たぶんそうだったと思う。

「パートリッジファミリー」はバンド一家で、バンド活動を生業として生活している。
そんなバンド一家の日常やトラブルを、アメリカンジョークを
交えながら描くというドラマだった。
(アメリカドラマでは定番の録音された笑い声がgoodタイミングでインサートされていた)
分かりやすく言えば、「サザエさん」のバンドver.のようなもの。
冒頭の長女はサザエさんからオッチョコチョイを取り払った、
清楚でカシコイ、しっかり者のお姉さんという感じだった。

「サザエさん」のバンドver.なだけに、当然のことながら
暴力シーンやスケベなシーンは一切無し。
登場人物は全て、人畜無害で清廉潔白。いい人といい人が夫婦になり、
いい人のDNAがそのまま全ての子どもにいい感じに受け継がれ、
いい音楽を演奏する、いいバンド一家だった。
そんな、スマートで理想的な家族像を描き出すドラマに、
ガサツな両親を持つガサツな少年は、
叶わぬ憧れを抱いていたのかもしれない。たぶん。

映画が進むにつれ、なんだか胸がざわつき出す。
どうにも展開があやしい。思春期の少年のアンテナが反応する。
そして、とうとう、あの「パートリッジファミリー」のお姉ちゃんがベッドイン!!
ガーーン! その瞬間、少年の周りの空気が凍りついた!!
「そ、そ、そんな殺生な……」ショックを飛び越えてよく分からないコトを呟く。
そのベッドシーンは、よくあるナニを連想させるものではなく、
モロ出しのガチンコだった。
その後、アメリカのサザエさんの体当たり演技は幾度となく繰り返された。
ハッキリとは覚えていないが、そうだったような気がする。

映画が終わった。それと同時に少年の中の何かも終わりを告げた。
あの「パートリッジファミリー」のお姉ちゃんが……。
ドラマの中でいつも献身的に家族を支えてた、あのヒトが……。
身だしなみもキッチリ、いつもシワ一つ無いパリパリのシャツを着ていたのに……。
虚構の世界の無情さに叩きのめされた少年は、
崩れ落ちそうな腰をチャリンコのサドルにドカッと落し、
「大逆転」で信頼していた上司に騙され一文無しになったダン・エイクロイドのように
ゆらゆらと家路についたのだった。たぶん。

次の日、顔を合わせた二人は、
「きのーのオマケ映画、でーれートクしたのー」
「おー、今までのオマケ映画の中じゃNo.1じゃー」と語り合ったんだと思う。
私のことだからショックを悟られまいと、きっとイキガってたに違いない。
「パートリッジファミリー」のお姉ちゃんは、仕事で「パートリッジファミリー」と
「ファーストラブ」の役を演じ分けていただけのことだが、
当時の私はあっさりと割り切ることができなかった。
純粋だったんですな~。

35年の歳月と共に忘れ去られていた、「オマケ映画のNo.1」。
ひょんな事がきっかけで、彼から聞いた「ファーストラブ」を検索して、
「パートリッジファミリー」のお姉ちゃんが
スーザン・デイという名前であることを知った。
ほろ苦い思い出とともに、改めてネットって便利だな……と思った。

1970代には、実際に
全米No.1を記録した
ヒット曲もあるらしい。

 

 

 

 

 

ちなみに、あのマイケル・ジャクソンの
ジャクソン・ファイブも同じ頃に活躍してて、
ニセ家族VS本物の家族という
様相を呈していた。
という話は私の勝手な推察です。


カテゴリー: フッカー, 日記 | 懐かしきスーザン・デイ その3 はコメントを受け付けていません

懐かしきスーザン・デイ その2

二人で観たという映画の内容を聞いてみた。
コリコリコリ……私のフロッピー並みの記録装置が反応した。
あっ! あの映画のことかっ!!
あの映画って「ファーストラブ」って題名だったんだ。
人生には、まったく予期しない時に、それまで探し求めていた答えに
ブツカルことがある。
まさにあの時がその瞬間だった。

あれは確か二人が中学1年か2年の時、
いつものように立ちコギで映画館へ行った。
当時の映画は、東京での上映が終了して3 ヶ月から半年遅れて
地方の映画館にやって来た。
だから、岡山で上映される時には「遅くなってゴメンネ~」の
気持ちだったのだろう、頼みもしないのに2本立てや3本立てになっていた。
そしてこの映画館の一方的なサービス?には何のポリシーもなく、
単に映画1本の料金で2本、もしくは3本観られるからお得でしょというモノ。
例えば2本立ての場合、「ロッキー」と「ドラゴンへの道」などの
組み合わせならなんとなく分かるが、
「サウンド・オブ・ミュージック」と「13日の金曜日」などの組み合わせは、
心の整理が複雑すぎて、いったいどんな心理状態で観れば
2本とも楽しめるのか理解できない。
実際にこんな組み合わせがあったわけではないが、
ほとんど何の脈絡も無く、メイン映画とその他に属するオマケ映画が
セットになっていたことは確かである。

で、その日の二人のお目当ては「サタデー・ナイト・フィーバー」だった。
ビージーズのオカマの絶叫マシンのような歌い声とともに、
日本中いたる所でフィーバー! フィーバー! と叫ばれ、
その熱狂たるや二人の田舎少年がたじろぐほどスサマジイものだった。
この映画が基となり、俗に言うディスコブームが日本に到来したのだ。
アゴかパックリと割れたジョン・トラボルタが、シャツのボタンを
第7ボタンまで開き、襟を立てて踊る。
人差し指を立てた腕を高々と掲げ、もう片方の手を腰にあてる、
ご存知のあのキメポーズ。
それにいたるまでのダンスは、いま見るとスローモーション。
まるで能を舞っているように見えることだろう。
とにかく当時のダンスはテンポがゆっくりで、
EXILEのような剥き出しのエナジーは必要としていなかった。
それでも昭和の人々は、アレがカッコいいと思い、誰もが真似をしていた。

本命の「サタデー・ナイト・フィーバー」を観終わり、次はオマケの映画だ。
この日の映画もやっぱり2本立てだったが、田舎の少年たちはどうせ暇である。
二人は何の迷いもなく、続けて次の映画も観ることにしたんだと思う。
そしてこの映画こそが、純粋無垢な田舎少年の胸に突き刺さる映画。
35年もの間、題名が分からなかった「ファーストラブ」だったのである。

顔は当時から個性的でしたが、
スタイルはシュっとしてました。


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懐かしきスーザン・デイ その1

昨年の後半あたりから、小学校からの同級生に
デザインの依頼をいただくようになった。
彼は、確か小学5年の時、私が通う田舎の学校に転校してきた。
転校当初は、周りが田んぼだらけの学校に移ったことがショックだったのか
オトナシクしていたが、それも束の間、すぐにバケの皮が剥がれ
学校で目立つ存在になっていった。

そんな彼と私は、波長が合ったのか自然に仲良くなれた。
とにかく彼と遊ぶことが楽しかったことを覚えている。
私より少し街中から転校してきた彼は、当然のことながら
街中のことを私より知っていた。
(今から思えばそんなに大したことはなかったが)
小学5年の田舎少年にとって、彼が語る街中の話しは刺激的で、
毎夜ロスやニューヨークでセレブが繰り広げる夢物語りのようだった。
また、兄を持つ彼は読む雑誌も違っていて、
少年ジャンプしか知らない私に、映画雑誌のスクリーンや
ロードショウを突きつけ、兄貴から受け売りの知識を
「そんなことも知らんのんかー」と言いながら披露してくれた。

そんなこんなで、彼が登場してからというもの、
私の知識と行動範囲は劇的に広がった。
二人はよくチャリンコにまたがり、はやる気持ちを抑えきれず
立ちコギでいろんな所へ行った。
目的地へと先を急ぐ、左右に揺れるシルエットが懐かしい。

で、先日そんな彼と打ち合わせをする機会があり、彼の会社に行った。
すると打ち合わせを始める前にいきなり、
「随分前のことだけど、テレビで“ファーストラブ”って映画を
カミさんと観たんじゃけど、この映画誰かと一緒に観たよな~……って考えてたら
オマエの顔が浮かんできて、なんでオマエなんかと観たんじゃろ~って思ったら、
気色わりーやらオモれーやら、そのことをカミさんに説明したら、
こんな恋愛映画ゼッタイに男二人で観る訳がない、いったい誰と観たんで!! って
疑われて、困ったでー。覚えとるか?」と言われた。

「ファーストラブ」……?  私には何の事だかさっぱり分からない。
だが彼は、確かに私と一緒にその映画を観たと言う。

見るからに恋愛モノ。
本当にヤロー二人で観たのだろうか?
DVDがあれば、当時の感性を確認するためにも
是非観てみたい。
どなたかお持ちではないでしょうか。


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