いつの頃からか車を運転していて先を譲ると、
譲ってもらった車がチカチカとハザードランプを点滅させるようになった。
心の中で「どういたしまして」と思うのだが、何か違和感を感じる。
「ありがとうチカチカ」もしくは「お陰で助かりましたチカチカ」。
この暗黙の習慣をどこの誰が始めたのだろう?
先を譲ってもらったお礼を表現するために、
ハザードボタンに手をのばし、いちいちチカチカさせることが紳士的なのだろうか?
困っている車がいれば、譲って当然である。
別に渋滞している訳でも、先を急いでいる訳でもない時、
お礼にチカチカされるとこっちが恐縮してしまうことがある。
「和をもって尊しとなす」日本の国民性が再認識された今、
よっぽどのことがない限り「ヤボな礼はいらねーぜ」てな具合に、
走行中のチカチカを禁止にしてしまったらどうだろう。
こんなふうにチカチカについて、くどくどグチるのには理由がある。
実は、私が譲ってもらった時に、お礼のチカチカに対応できないのである。
残念ながらこれまで一回も成功したことがない。
心の中での「ありがとう!」が先立って、ハザードランプに
手を伸ばすタイミングを逸してしまうのである。
あのタイミングはとても微妙で、たぶん譲ってもらってから5~10秒が限界。
それを過ぎてチカチカさせるとマヌケである。
いつもチカチカのタイミングを逃してしまう私は、
悲しいかなシラを切り通すしかなくなる。
親切にも先を譲ってくれた車を後ろに従え、申し訳なく、針のムシロ状態……。
そこでお礼のチカチカを始めた方に言いたい!!
不器用な私のために、「チカチカを忘れたけど、本当は感謝していますよ」の
合図を教えて欲しい!!
こんなことを綴りつつ、改めて「どんな言葉も表現も、タイミングが大切」って
ことをシミジミ再認識。
ただし、無理やり割り込んでチカチカさせるヤツは論外です。