本年5月~8月末までの4ヶ月間に観た映画の中から、
“いい映画ベストスリー”を独断と偏見で発表する『勝手に映画ランキング』。
今回は第2位の発表。
第2位は「三姉妹」です。
題名を見ただけで、まったく予備知識を持たず観に行きました。
どうせ韓国映画お得意のお涙ちょうだいもの、
心あたたまるヒューマンドラマだろうと思い、
「さて、泣けるかな~」なんて思いながら観はじめたのですが、
期待を大きく裏切る、想定外に内容の濃い映画でした。
もちろん題名から連想するように、家族がテーマの映画なのですが、
重要なポイントとして、韓国の厳格な家父長制度から生じるひずみがテーマになっています。
姉妹だけに、彼女たちは共通のトラウマを持って今に至ります。
そこに、現在、日本で連日世間を賑わせているある団体も絡んできます。
冒頭でお話した通り、この映画にハンカチは必要ないですし、
ハッピーエンドもありません。
トラウマにより器用に生きられなくなった三姉妹の人生を、
ただただ傍観することにより反面教師として捉える……
深くて、複雑で、ところどころ共感できる人間ドラマなので、
観賞後にいろいろ考えさせられます。
たまには考えさせられる映画も、いいものです。