5月~8月末日までの4ヶ月間に観た映画の中から、
“いい映画ベストスリー”を独断と偏見で発表。
今回はいよいよ第1位。
第1位はコレ。
「ドライブ・マイ・カー」です。
映画がはじまってしょっぱなの映像がすごくキレイで、
この映画「いいかも知れない」って思い、その予感がズバリ的中!!
とても素晴らしい作品でした。
カンヌ国際映画祭で脚本賞を受賞したっていうニュースは知っていましたが、
西島秀俊さんが主演ということで、それほど期待していなかったので、
ラッキーな方に期待を裏切られました。
3時間っていう長丁場でしたが、映画の世界にどっぷり引き込まれ、
まったく気になりませんでした。
映画の料金を時間で割ると、超お得です。
この映画を撮った濱口竜介って監督、これまでにも「寝ても覚めても」や「ハッピーアワー」、
「偶然と想像」に「スパイの妻」など、数々の良作をつくっているそうで、
ぜひ観ないといけませんね。
ところで題名は「ドライブ・マイ・カー」ですが、
ドライブというよりもドライブ中に聞く“音”がカギになります。
(映画を観ると、この“音”っていう表現が深みを増します)
また、主人公が舞台俳優で演出家なので、
チェーホフの「ワーニャ伯父さん」っていうお芝居が絡んでくるんですが、
この仕掛けか素晴らしい。
チェーホフって聞いたことあるけど、どんな人なのか詳しくは知らない…。
そんな人がほとんどではないでしょうか?
でもこのチェーホフの「ワーニャ伯父さん」っていうお芝居が、
上映中ずっと付きまといます。
芝居のシーンになり、誰かが「ワーニャ伯父さん」のセリフを発すると、
このセリフって、この映画の大切なポイントになるのかも…
はたまた、今後の映画の展開を暗示しているのかも…など
3時間ずっと知的好奇心をくすぐり続けるのです。
いや~本当にいい映画でした。
私が知らないだけのようですが、
日本にも素晴らしい才能を持った監督がいるんですね。
感激の熱が冷めないうちに、
まずは「寝ても覚めても」からやっつけたいと思います。
「ドライブ・マイ・カー」観ていない方、ぜひご覧ください。
上映が終わっているかも知れませんが……