5月~8月末日までの4ヶ月間に観た映画の中から、
“いい映画ベストスリー”を独断と偏見で発表。
今回は第2位
「ファーザー」です。
第93回アカデミー賞で作品賞、主演男優賞、助演女優賞など計6部門にノミネート。
アンソニー・ホプキンスが「羊たちの沈黙」以来、
2度目のアカデミー主演男優賞を受賞した作品です。
観賞後、よくもこんな映画が撮れたものだと感心させられました。
脚本・構成・映像、すべてが見事で、
物語りが進むごとに謎が深まる展開は秀逸でした。
認知症を患っている高齢者の主観が映像化されているので、、
ラストまでどこが虚構でどれが現実なのか分かりません。
そのラストの答えの出し加減も絶妙で、
たぶんこういう事だったの…と思わせる。
このテーマを見に来る観客層(観るのは大人、小さな子どもは観ない)を
考えているな~と感心させられました。
認知症を理解しようとするのはムダです。
理解できないのが認知症。
頭で考えるより感じること。
怯えているのか、嫌がっているのか感じることが大切。
認知症は、なぜだろうと考えて答えが出るものではないことを
再確認させてくれた作品でした。