さて、今回も昨年9月~年末までの4ヶ月間に観た映画の中から、
“いい映画ベストスリー”を独断と偏見で発表します。
前回第3位だったので、今回は第2位。
第2位は「ホテル・ムンバイ」です。
2008年11月26日夜から29日朝にかけてインド最大の都市ムンバイで、
10件の同時多発テロが発生。
その中で「タージマハル・ホテル」での惨劇にフォーカスしたのが、この映画です。
ちょっと衝撃でしたね~。
フィクションなんて人間の業と比べれば、アリとゾウ。
現実の世界は起承転結も無ければ、オープニングやエンディングもありません。
いきなり降りかかる災い。
いつ終わるのか分からない恐怖。
報われるなんて甘い考えは通用しない。
強いや賢い、運をも超える生命力が試される……
「ホテル・ムンバイ」は日常では機能しないサビついた感情が刺激されます。
事件当時、ちらっとニュースを見た記憶はありますが、
遠く離れたインドでテロがあったんだな~程度の認識。
この映画を観て、知らない事の罪深さを再認識させられました。
ムンバイで起きたテロ事件は、駅をはじめ、ホテルや映画館、病院など、
人が多い場所をテロリストたちが一斉に占拠し、見境なく銃や手榴弾などで攻撃。
自国インド人の負傷者や死者数が最も多かったそうですが、
その場に居合わせた外国人も例外なく標的となり日本人も含まれています。
死者171人、負傷者280人以上にも及んだ事件ですが、
今だ首謀者も見つかっておらず真相は闇の中だそうです。
映画の中では仮設を立てて犯人像が描かれています。
60時間にも及ぶ地獄の舞台となった「タージマハル・ホテル」のホテルマンを、
「スラムドック・ミリオネア」や「LION/ライオン ~25年目のただいま~」の
デヴ・パテルが演じています。
前作同様、彼の素晴らしい演技がこの映画に一層深みを与えています。
2008年11月26日、「タージマハル・ホテル」の人たちが、
500名以上のお客様のために、どのようにテロと向き合ったか知りたくありませんか?