すでに2019年がスタートして3週間以上も経っていますが、
お構いなしに昨年の9月~12月末までの4ヶ月間に観た映画の中から、
“いい映画ベストスリー”を独断と偏見で発表。
ただし私の場合、スクリーンよりもDVDでの映画観賞が多いので、
ほぼ旬を過ぎた作品ばかりですが、あしからず。
前回まで寄り道をしていましたが、
今回ようやく第3位の発表です。
まずは「レッド・スパロー」。
なぜ“まずは”なのかと言うと、
優柔不断な私らしく、今回の第3位は3作品もあるのです。
ロシアで主役のバレリーナとして頑張っていたジェニファー・ローレンス。
相方の裏切り(男のダンサー)で、バレリーナの命とも言える足に大怪我を負ってしまいます。
彼女の名誉のために言っておきますが、
決してジェニファー・ローレンスがごっついからではありません。
バレーの道を絶たれたジェニフアー・ローレンスは、
その後身内の手引きで、
まるで星飛雄馬のように諜報員へとスパルタ養成されていく。
これまでと環境がまったく異なる世界に戸惑う彼女だか、
やがて諜報員としての才能が芽生え、過酷な訓練をクリアする。
17歳の時「あの日、欲望の大地で」で注目された少女が、
大きくなったものです。 10年も経てば当然か……。
ロシアの諜報員って、背負ってるものが違うのよっていう感じを
全身に漂わせながら、見事に演じていました。
次に同じく3位だったのが
「判決 ふたつの希望」です。
中東のレバノンって国を舞台にした映画ですが、
この国は人種、宗教共に複雑な事情を孕んでいて、
微妙なバランスの中で争いごとを避けて日々を暮らしている社会。
ある日、キリスト教徒のレバノン人とイスラム教徒のパレスチナ難民が、
アパートの水漏れが原因で口論となります。
互いに自分の信じる正義を譲らない二人は、
それぞれの侮辱的な言動を追及するため裁判を起こします。
その裁判を嗅ぎつけたメディアによって、
たちまちレバノン全土を揺るがす政治問題に発展する……。
些細な口論から、一国を巻き込む大事件へと展開するストーリーは、
緊張感を湛えつつテンポも良く、グイグイ映画に引き込まれてしまいました。
最後は「スリー・ビルボード」です。
娘を殺された未解決事件に抗議する母親が、
街に巨大な3つの看板を設置するお話。
地元の警察は、犯人を検挙できない警察を侮辱する看板を撤去させようと、
母親をあの手この手で説得しようするが、母親は頑として聞き入れません。
街の住民も母親に味方する者はなく、手を焼いた警察内部では、
看板を撤去させるため強行手段を考える者も……。
母親役のフランシス・マクドーマンがアカデミー主演女優賞を受賞したそうですが、
孤独な偏屈おばさんを見事に演じていましたね~。
22年前、「ファーゴ」でも同賞を受賞していますが、
あの時はコーエン兄弟の嫁さんという肩書があったので、
今回の方が嬉しいのでは(勝手な推測ですが)。
ウッディ・ハレルソンも良かったですね~。
ただ、やっぱりサム・ロックウェルはスゴかった。
怪演って言うよりは、ナチュラルクレイジーとでも言いましょうか。
役柄が憑依してる感じで、実に見事でした。