すでに2018年がスタートしていますが、そんなことお構いなしに
昨年の9月~12月末までの4ヶ月間に観た映画の中から、
“いい映画ベストスリー”を独断と偏見で発表。
ただし私の場合、スクリーンよりもDVDでの映画観賞が多いので、
ほぼ旬を過ぎた作品ばかりですが、あしからず。
栄えある第1位は、「素晴らしき哉、人生」です。
超レトロな映画で、1946年の作品。
ちなみに第二次世界大戦が終わった翌年、
昭和で言えば21年、72年前の映画です。
なんでまたこんな古い映画を…、と思われるでしょうが、
それには訳が。
“哉”が“かな”とひらがなに変えただけの同名の映画、
ウィル・スミス主演の「素晴らしきかな、人生」を観て、
なんだか遠い昔にこの題名聞いたことがあるぞと思い、
調べてみた結果、アメリカ映画協会が選ぶ「感動の映画ベスト100」で1位。
「アメリカ映画ベスト100」では11位にランクイン。
さらに「2014年版クリスマス映画ベスト25」でも1位にランクインする、
超名作であることが判明。
これは観なければということで、観賞したあげく、
下馬評通りの傑作だったということで1位となりました。
いや~もうお手本のような感動作に魅了させられました。
イイものに古い、新しいは関係無いことを改めて思い知らされました。
気になる内容ですが、ジョージ・ペイリーの半生を描いた物語です。
彼は幼少期に湖で溺れかけた弟を救い、
それが原因で片耳の聴覚を失ってしまいます。
また薬局のアルバイト先では、
店主が間違えて毒薬をお客に渡してしまうところを止めたこともあります。
世界一周旅行を夢見る彼は、
学生を卒業したら決行するべく計画を立てていましたが、
突然の父の死によって計画は破綻、
父の仕事を継がなければならなくなります。
それでも世界一周旅行が諦められない彼は、
弟が大学を卒業するまでの4年間だけ頑張って、
その後は弟に会社を譲ろうと考えていましたが、
弟は大学を卒業するとすぐに恋人と結婚。
しかも、妻の父親の会社に就職してしまいます。
これで世界一周旅行の夢は、完全消滅。
弟は戦争でも活躍し、町のヒーローに。
片耳の聴覚が無い彼は、戦争に行くこともできません。
さらに大恐慌に見舞われ、
しかも会社の資金も紛失し、
父から受け継いだ住宅ローンの会社は破産の危機に……、
貧しい人々のために低金利でローンを提供し、
町の皆から親しまれていた彼ですが、とうとう八方塞がり状態になってしまいます。
人生に絶望したジョージ・ペイリーは、
クリスマスの夜、橋から身を投げて死のうと決意。
ゆらゆらと橋に佇んだ時、彼よりひと足先に一人のおっさんがドボン!!
彼は、咄嗟におっさんを救うため川に飛び込みます。
命を助けてもらった面倒くさいおっさん、実は天使の見習いだったのです。
ジョージ・ペイリーはおっさんに、
「自分なんかこの世に生まれてこなければ良かった」と訴えます。
そこで天使見習いのおっさんは、
ジョージ・ペイリーが存在しない、世界を彼に見せることにします。
その世界には、弟はいません。
薬局の店主も刑務所です。
貧しい人たちは家を建てることができず、ボロアパート住まいのまま。
さらに、さらに……
人はこの世に生を受けた限り、
なんらかのカタチで誰かとリンクしているんですねぇ。
そう、ワンダフル・ライフなのであります。
ひと昔前のアメリカでは、クリスマスになると必ずこの映画が
テレビで放送されていたそうです。
まるで日本のジブリ作品のようですね。
「情けは人の為ならず」がジ~ンと胸に沁みる名作でした。