2016年上旬、勝手に映画ランキング          その1

今年1月~4月末までの4ヶ月間に観た映画約50本の中から、

“いい映画ベストスリー”を独断と偏見で発表します。

ただ私の場合、観る映画のほとんどが新作を少し過ぎたDVDなので、

本人同様フレッシュさはまったくありませんが、あしからずです。

で今回は、いきなりベストスリーに行かず、

おしかった“いい映画”を4本ご紹介。

まずは、「はじまりのうた」。

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マーク・ラファロがいい仕事してました。

落ち目の音楽プロデューサーを演じてましたが、

この人は何をやっても役そのものになってしまう優れた俳優さんです。

最近、激怒してブチッとキレたらミドリの巨人になって暴れまくる

シュレック…ちがったハルク役もやってますね。

お話は、才能に翳りをみせ、家庭も崩壊、サビて傷ついたオッサンと、

ピュアに傷ついた若い女性。

傷ついた者同士、音楽を介して支えあおうとするけれど……

キーラ・ナイトレイ高感度アップな作品です。

次は、「アリスのままで」。

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大昔は結核、ちょっと前は白血病、今はアルツハイマー。

ドラマは社会を写す鏡。

時代と共に取り上げられる病気も変わります。

この映画は、有能な言語学者が若年性アルツハイマーに見まわれるお話。

主人公が病気と葛藤する中、印象に残ったセリフ……。

私は常に知性によって自己規定してきた、言語や明確な表現で。

今は目の前にぶらさがっている言葉に手が届かない感じ。

次に何を失うのかしら……

自分が自分でなくなる不安と恐怖を、

ジュリアン・ムーアが見事に演じてます。

「羊たちの沈黙」の続編で、ジョディー・フォスターに代わってクラリス役に抜擢され、

いまいちだった頃から苦節25年、立派な女優さんになられました。

ダンナ役には、「レッドオクトーバーを追え」で男前モード全開で

ジャック・ライアン役をこなしたアレック・ボールドウィンが、

あの頃の面影を感じさせないパッツンパッツンな状態で演じてました。

次に紹介するのは、「オオカミは嘘をつく」です。

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知人に「インパクトあったよ」と言われ、思わず観てしまいした。

めったにお目にかかれないイスラエル映画。

距離的にも、社会情勢から見ても、とても遠くに感じるイスラエル。

1時間50分ヘブライ語を聞きながらの鑑賞は、とても新鮮でした。

物語の中で、ちょいちょいスパイスのようにアラブ人が登場するのですが、

イスラエルとアラブの関係性が暗に垣間見えて面白かったです。

予算をかけない映画づくり、ラストの落としどころも心得ていて、

イスラエルもなかなかやるな~と感心したのであります。

4本目は「真夜中のゆりかご」です。

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私のお気に入り映画「未来を生きる君たちへ」を撮った、

デンマークの女性監督スサンネ・ビアの作品。

昨年、女性の戦場カメラマンの苦悩を描いた、

ジュリエット・ビノシュ主演の「おやすみなさいを言いたくて」を観たとき、

彼女のダンナ役の俳優さん男前だな~、

こんなハンサム今までどこにいたの…と思っていたその彼が今作の主演です。

物語は、生後間もない男の子を育てている二組の男女。

夜泣きをする子どもを、

夫婦で代わる代わる寝かしつける幸せな刑事の夫婦と、

どんなに泣き叫ぼうと育児を放棄するドラッグ中毒のカップル。

ある日、そんな彼らを悲劇が襲う……。

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男前な刑事役の俳優さんよりも、

ドラッグ中毒のカップル、トリスタンとサネ役を演じた二人が見事でした。

メイクや衣装さんもすばらしい。

トリスタンの汚いダウンジャケットやサネが着ていたテロテロの服が超リアルで、

二人の演技力との相乗効果でクズ人間ぶりを増長していました。

後半、どんな終わり方をするのか気にしながら観ていましたが、

安心してください、真相は衝撃的ですよ。

おまけですが、「ルーム」観ました。

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子役のジェイコブくん、超カワイかった。

この子あっての作品と言っても過言ではないでしょう。

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主演女優賞にノミネートされたブリー・ラーソン。

この映画を観た後に知ったのですが、「ショート・ターム」の女優さんだったんですね。

役づくりで少しふっくらさせたのか、気が付きませんでした。

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作品に恵まれているのか、いい作品を引き寄せる力があるのか、

彼女のこれからの活躍に大いに期待したいですね。

ということで、今回はベストスリーじゃないけど“いい映画”のご紹介。

次回からはベストスリーの紹介です。

 

 


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