第2位は「6才のボクが大人になるまで」です。
ある家族をマジで12年間撮り続けた、あっぱれな作品です。
ある家族と言っても、ドキュメンタリーじゃなく俳優さんが演じてるニセ家族ですけどね。
この作品、興行面からして、企画として思い浮かんでもなかなか実現しないところ、
誰がオッケーを出したのか知らないが、やりきったことがスゴイと思う。
衝撃的な事件やバトル、ドンデン返しなど一切無し、
どこにでもある普通の家族の12年間を淡々と描いているのですが、
描き方のセンスがいい。(ご覧になれば分かるハズ)
監督の腕が信頼されているからこそ、実現できた映画でしょうね。
12年間経っても、見た目がまったく変わらないイーサン・ホークと、
12年間にまるでデニーロのように変化していったパトリシア・アークエット。
彼女の名誉のために言っておきますが、
「トゥルー・ロマンス」のアラバマ役の頃は、
こんなにもシャープだったのです。
実際に役者達が歳を重ねていく中、もちろん一番変化が激しかったのはボク。
かわいらしいボクが時の流れとともに、そのへんのボクに、
さらに時は流れ「あらまぁ」なボクへと変わっていきます。
この映画を観て感じたこと、
若い人には時が流れ、ある程度の年齢に達すると時は積み重なるということ。
流れは成長と変化を促し、その後積み重ねて厚味を増すとでも言いましょうか。
そうそう、最後のほうにイーサン・ホークがボクにいいアドバイスをするシーンが
あります、見逃さないようにしてください。
さて、次回は第1位の発表です。
どの作品になるのかドキドキしますね~。そんなワケないか……。