以前、中島哲也監督 今なにやってんだろ~書いたことがありましたが、
ちゃんと映画を撮っていたんですね。
7月4日に「渇き」という映画が公開されるようです。
前作「告白」でやり残したことがあったのか、
新作はよりクレイジー&理不尽な映画になりそうです。
まぁやり残したというよりは、本領発揮と言った方が正しいかもしれません。
「嫌われ松子の一生」と「告白」、どちらもエグいシーンが
独特のタッチで描写されていたし、とにかく色の表現が美しいのが彼の映画の特長。
原作は深町秋生の「果てしなき渇き」。
公開までに時間があるので、読まなければなりませんな~。
「あなたの理性をぶっ飛ばす“劇薬”エンタテインメント!!」らしく、
「ヒューマンドラマ?なんじゃそりゃ」。
「ハッピーエンド、なワケないじゃん」。
などと煽り立てています。
「2014年、ベストムービーとなる悪夢、近日解禁」ともありますが、
これは言い過ぎでしょう。
面白いかも知れませんが、ベストムービーにはならないのでは…と思います。
とは言え、4年ぶりの中島ムービー、どんな出来栄えか今から楽しみです。
話は変わって「マン・オブ・スティール」って観ました?
いわゆる「スーパーマン」なんですが、
ずいぶんシャープでスタイリッシュになっちゃって、
なんとかマンはどれもこれも同じようになってしまいましたね。
他のなんとかマンと差をつけるのなら、
ティム・バートンがつくった「バットマン」のように遊び心があった方がいいと思うのですが。
今のなんとかマンは、まずカッコイイ。それから、ウソなのにやたら理論的でリアル。
そんな変なこだわりが蔓延しているようで、コスチュームやマシンのデザインがどれも同じに見えちゃう。
「スーパーマン」といえば真っ青なボディーに真っ赤なパンツでいいんじゃない。
そうクリストファー・リーブがやった「スーパーマン」でいいと思います。
題名も、もちろん「スーパーマン」でいい。
なんですか「マン・オブ・スティール」って、金本や衣笠じゃないんだから。
マーロン・ブランドがラッセル・クロウに代ったのは許せますが、
ジーン・ハックマンの代りがいなかったのが残念。
一番ダメ出ししたいのが、ダイアン・レインの扱いです。
「リトル・ロマンス」のあの少女をメイクや照明の配慮が一切無い、
撮りっぱなしの素のオバサンでスクリーンに映し出すとはなんたること。
このシーン以降は変貌したダイアン・レインの姿が頭から離れず、
どんなお話だったかよく覚えていません。
「マン・オブ・スティール」もシリーズものとして続くのでしょうか?
もし続いたとしても「ナルニア国 物語」のような末路を辿るのではないでしょうか。
あと最近の映画の広告、詐欺まがいのものが多く感じられるのは私だけでしょうか。
広告を生業としている者にとっては、許されざるモノが目につきます。
出品しただけで月桂樹をデザインしたモノや何の根拠もなく「本年度最有力候補」など、
騙してでも観せようとする映画が多すぎます。
ダメな映画でもポスターやチラシ、パッケージのデザインがお洒落で目を引くことはあります。
その場合「デザイナーいい腕してるな~」と敬意を表しますが、
言葉のウソは仕事柄 許せませんね。
無理やり観せても、つまらなかったら逆効果になること分からないのかな~。
映画を愛する広告屋としては、月桂樹と最有力候補に騙されないようにしていただきたい。
映画は心のカタルシス。
これからも、いい映画との出会いを期待したいものです。