人は叩かれて強くなる(?)

前から見たくて見たくてたまらなかった
「尾道ベッチャー祭り」に行ってきました!

広島県尾道市で毎年11月3日文化の日に開催されるベッチャー祭り。
NHK連続テレビ小説で放映されていた「てっぱん」でも時々取り上げられていたので
何となく知ってる、と思う人も多いのではないでしょうか。
この祭りはもともと江戸時代に流行った疫病の厄除けとして始まったお祭りだそうで、
ベタ、ソバ、ショーキと呼ばれる三匹の鬼神が
祝い棒やささらを振り回しながら街中を練り歩き、子供達を追いかけまわします。
つつかれたり、たたかれたりすると1年間の無病息災が約束されるのだとか。
尾道版ナマハゲといったところでしょうか。

これはぜひとも叩いてもらわなければ!(もういい大人だけど)

この日は朝からどんよりとした空。
雨が降らない事を願いつつ目的の「しまなみ交流会館広場」に到着。
会場はすでに見物客でいっぱい。
人垣を必死でかき分けて、どうにかこうにか演技全体が見渡せるポジションへ。

まずは神輿が登場。
小気味良い鳴りものが徐々に観客のテンションをあげていきます。
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そして鬼達が登場すると、会場は大興奮。
勇壮な三鬼神による太鼓はめっちゃかっこいい!
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いよいよ「尾道本町センター街」へ向かって練り歩きが始まります。
しかしここでとうとう雨が降り出してしまいました。

さて、自分も神輿を追いかけて尾道本町センター街へ。
こちらもすでに人でごった返して熱気がスゴい。
太鼓の音にあわせて氏子達が
「ベッチャー、ベッチャー」「ソーバ、ソーバ」「ショーキー、ショーキー」という
掛け声で三面をはやし立て、観客は手拍子を打ち、
ますますヒートアップしていきます。
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そうこうすると周囲がざわつき始め、
これは鬼が近づいてきたのか、と思い観客の隙間の覗くと
ソバが踊るようなステップでスパンスパンと人を叩いていらっしゃる。
しまなみ交流会館広場の時とノリが違うよ(笑)
どうやらソバが一番ヤンチャなようです。
10ソバ

そして、その後方を歩いているショーキも大勢の人に囲まれていました。
ショーキーの持つささらで叩かれると頭が良くなり、
ソバとベタの持つ祝い棒で突かれると子どもが無病息災になるというので、
親は子どもを抱きかかえて鬼の近くへと向かっていきます。
怯えて泣く子ども達と、あやすお母さんと、それを撮影するお父さん。
そんな光景があちらこちらに。
目の前にいた、お父さんに抱かれた男の子は「べっちゃーいや~~~~」と泣きながら
後ろにいるお母さんの方へ逃げようと必死でしたが、
結局獅子舞に頭を噛まれて大泣きしてしまいました。
可笑しいような、なんだかかわいそうなような。
しかし親はといえば、子どものためにはむしろどんどんやってもらいたいわけで。
こうして子供は強くなっていくんですね~(笑)
11ショーキ

私も若干ビビりつつ人混みの中へ突進。
ソバに近寄るもなかなか叩いてもらえず。
次にどの鬼が来るのか確認しようと揉みくちゃになりながら前へ出ると
いきなりショーキが目の前に現れてびっくり。
今度は何とか祝い棒でつっついてもらえました!
これで今年は無病息災で過ごせるぞ。
ここに来るまではバッシバッシ叩かれるもんだと思って怖がってたのに、
実際は祭りの勢いで「どんどん叩いてちょーだいっっ!」って感じです(笑)
中には、鬼たちに体ごとぶつかっていく強者もいました。
おしくらまんじゅうみたいにドーンと体当たりです。
12ベタ
そして、最後にやっと「ベタ」に会うことができました。
近くで見るとかなり愛嬌のあるお顔をしていらっしゃる。

気がつくと雨脚が強くなっていました。

尾道本町センター街を抜けた後は東側を回り、
18時頃には神社へ戻り境内で神輿の「宙廻し」というものが披露される予定でしたが、
さらに雨がひどくならないうちに切り上げる事に。
地元に帰る頃には土砂降りになっていました。
今回は鬼たちに会うことができたし、つついてもらえたので大満足。

叩かれて嬉しい・・・そんな変な感覚に見舞われるお祭り「ベッチャー祭り」。
次に来たときは最後まで追いかけてビシバシ叩かれてみたいと思います。

 

 


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