前回オマケ映画を紹介しましたが、
それよりもお気に入な映画2本が抜けていました。
そういうことで、今回はオマケのオマケのご紹介。
まずは、「少年と自転車」。
この映画は、第64回カンヌ国際映画祭審査員特別グランプリを受賞しています。
先日「そして父になる」が受賞した審査委員賞より少しいい賞ですね。
ベルギーを代表するジャン・ピエール・ダンデンヌ、リュック・ダンデンヌ兄弟が撮った作
品で、父に捨てられた少年が一人の女性と出会うことにより、
傷ついて閉ざしてしまった心を少しずつ開き、成長して行くってお話です。
ダルデンヌ兄弟は、これまでに「ある子ども」でパルムドール。
「ロルナの祈り」で脚本賞を受賞した、カンヌの賞ハンター。
ただ、どの映画も実にシンプルで素敵なんですね~。
主人公のトマ・ドレ君は、100人余りの中からオーディションで選ばれた新人なのですが、
新人とは思えない見事な演技を披露しています。
気張ることなく、表情・仕草がとてもリアルで、
少年が抱える切なさがスゥーと心に沁みこんできます。
なんと、この映画のヒントになったのが、
ダンデンヌ兄弟が日本で耳にしたある孤児の話だったそうです。
これは観なければいれませんね~。
次に紹介するのは「WIN WIN」です。
「扉をたたく人」のトーマス・マッカーシー監督の作品で、
ダメな中年男がひょんなことでチャンスを掴むが、
厳しい現実に直面し抜け出そうとモガク姿がユーモアに描かれています。
不況で仕事がない主人公は、生活費を稼ぐため違法スレスレのサイドビジネスや
高校の弱小レスリング部のコーチをやってしのいでいました。
そんなある日、家出少年を引き取ることとなり、
暇つぶしに自分がコーチをしているレスリング部に入部させてみると、
その少年は天才的な実力を持つレスラーだった……はたして……。
てな展開なのですが、全編にわたり粋なユーモアが効いていて、面白かったですね。
主人公のポール・ジアマッティがいい味出してました。
ところで、ポール・ジアマッティとリチャード・ドレイファスがカブるのは私だけでしょうか?
スピルバーグの「ジョーズ」や「未知との遭遇」で注目されて、
「グッバイ・ガール」や「オールウェイズ」など、数々の映画で活躍してたのに、
糖尿病だかアル中だかを患っているっていう噂から、
とんと姿を見かけなくなってしまいました。
そういえば最近、「ピラニア」っていうパニック映画でチラッと見たような気がします。
いい俳優さんだっただけに、なんだか残念です。
ただ「WIN WIN」は面白い映画だったので、是非是非です。