5月1日~8月31日までに観た映画(DVD含む)の中で、
私の偏った好みで選んだベストスリーを発表。
栄えあるNo.1は「未来を生きる君たちへ」です。
デンマーク出身のスサンネ・ビアという監督が撮った、
2011年アカデミー賞最優秀外国映画賞を受賞した作品。
暴力の連鎖の虚しさ、切なさがテーマで、
原題の「復讐」を邦題では「未来を生きる君たちへ」のタイトルに変更。
映画を観終わった後、久々に許せると思った邦題でした。
お話は「国境なき医師団」のデンマーク人医師である主人公が、
アフリカの紛争地で遭遇する理不尽な暴力と祖国に残した彼の息子が被るイジメ、
これらの暴力が時空を超えて連鎖し、登場人物それぞれの葛藤を静かに、
そして緊張感を持って描くというもの。
アフリカでの衝撃的な体験で心にキズを負った主人公が祖国に戻り、
その贖罪とばかりに子どもたちの前で毅然と暴力と向き合うシーンは、
父親目線で観ててとても痛々しかったです。
ここまで聞くと、どんだけ暗い映画なのって思いますよね。
それがラストに近づくと徐々にメッセージが伝わってくるんです。
具体的には何も言っていません、何も語ってないけど、
「混沌としたこのままの世の中じゃいけないよね」
「子どもたちに同じ苦悩を体験させたくないよね」
「だから未来を変えようよ」
「その答えはまだ見つかってないけど、希望はある…きっと」
なんて声が聞こえてくるんです。
優れたストーリー展開、テンポ、役者の演技、カメラワークが成せるワザなのか…
でも、やっぱいい映画って監督の感性が一番のキメ手ですね。
観終わった後にジワ~とメッセージが浸透してくる。
スザンネ・ビア監督の次回作は見逃せませんね~
と言いつつもう撮ってたりして……。
それでは第2位は、
と言いたいとこですが、2位以降は次回へ……