今年1月~4月30日までの4ヶ月間に観た映画の中から、
“いい映画ベストスリー”を独断と偏見で発表。
第2位はコレ。
なんと今から29年前、1991年に公開された「JFK」です。
今年の頭、私のデザインの師匠である方から貸借し視聴することに。
懐かしいな~なんて思いながら観たらハマってしまいました。
ジャケットのデザインはこっちの方がお気に入りなので、
こちらのデザインもアップ。
あのケネディ大統領暗殺事件の真相を暴こうとする内容ですが、
仮説は提示するものの結果的に真相は闇の中っていう作品。
でも当時のオリバー・ストーンは「プラトーン」からはじまり、
「ウォール街」や「7月4日に生まれて」など、
アメリカ社会を皮肉った映画を精力的に撮っていて、目が離せない存在。
もちろん公開当時も観に行きましたが、今回改めて観てもやっぱり面白い。
構成力が素晴らしいです。
実在したかは不明ですが、
ドナルド・サザーランドがこの映画でオリバー・ストーンが伝えたいポイントを代弁しています。
クライマックスの裁判シーンでは、
これまで蓄積していた曖昧モコモコエネルギーが一気に開放されます。
ケビン・コスナーがオズワルドの単独犯説を覆す証拠を次々と提示。
3発の弾丸がケネディ大統領を襲ったとされていますが、
2発目は外れて近くの橋の支柱に着弾。
なので最初の1発目がケネディ大統領の背中から喉を貫通し、
前の席に座っていたテキサス州知事の胸に命中。
最後の3発目がケネディ大統領の頭部に致命傷を与えたとされています。
しかし最初の1発目の弾丸が一時停止やカーブなど奇怪な動きをしない限り、
ケネディ大統領と州知事に同時に傷を負わせることはできない。
しかも事件後車内で発見された弾丸はまっさらの状態で、
人体を撃ち抜いたダメージが一切無いと主張。
それを陪審員や傍聴者に向かって、弾丸の軌道や矛盾点をイラストと指し棒を使って巧みに解説。
視聴者をどんどん映像に引き込む手法は見事です。
ある意味、プレゼンのお勉強にもなるかもです。
オズワルド役のゲイリー・オールドマン、
缶コーヒーのCMでご存知のトミー・リー・ジョーンズ、
怪しさプンプンのジョー・ペシなど、脇を固める俳優さんも見事でした。
映画とは関係ない話ですが、ケネディー大統領暗殺の真相を追求するある特番で、
ケネディ大統領が致命傷の頭を撃たれた時、
ジャクリーンは車の後ろに吹っ飛んだケネディの頭の一部を取るため
這いつくばって移動したのか、逃げようとしたのか議論になっていた記憶があります。
ちなみに狙撃されて病院に担ぎ込まれた時、
ジャクリーンはケネディ大統領の頭部を握りしめていたそうですが…、
その真相もジャクリーン亡き後、闇の中なのでしょう。残念。
映画の中で紹介されていますが、
ケネディ大統領暗殺事件に関する資料は75年間公開禁止なんだそうです。
暗殺事件は1963年11月22日だったので、
2038年には国立公文書館でお披露目になる予定。
でもそれまでに、何らかの理由で延長される可能性は濃厚です。