ずっと気になっていた
湯郷温泉街にある「現代玩具博物館・オルゴール夢館」というところに
オルゴールコンサートを聴きに行ってきました。
ここでは世界各国から集められたおもちゃやオルゴールが展示されていて、
オルゴールコンサートは1日に5回(約40分)行われています。
入口で入館料(大人700円・小人300円)を払うと、
館内を自由に見学できたり、置いてある玩具で遊べたり、
スタッフさんによるオルゴールコンサートや
おもちゃツアーに参加することができます。
到着したのは14時。
丁度オルゴールコンサートが始まったところだったので
早速コンサートホールへ案内されました。
ホールには所蔵のオルゴールやからくり人形(オートマタ)がずらり。
コンサートではスタッフの方がオルゴールの歴史や仕組みについてガイドしながら、
展示されているオルゴールを動かしてくれます。
この日は自分を入れて20名ほどの観客でした。
オルゴールの種類は金属の筒が回るシリンダーオルゴールと
円盤が回るディスク式のオルゴールの2つに大きく分かれ、
始めに生まれたのがシリンダーオルゴール。
18世紀初頭のスイスの時計職人の間で生まれたとされています。
シリンダーオルゴールは
数万本のピンを職人が一本一本手で植え付けていくため、
製作には膨大な時間とコストがかかり、当時でも大変高価なものだったそうです。
実際に鳴ったオルゴールの音色に
長い長い歴史や時の流れを感じて胸が熱くなります。
一方のディスクオルゴールは19世紀後半にドイツで生まれとされています。
ディスク式は工場でプレスして突起や穴がディスクに付けられるため大量生産が可能になり
ディスクも簡単に入れ替える事ができたため、レストランや酒場で重宝されたそうです。
こちらは業務用で、
好きな曲のディスクをセットしてお金を入れると再生される仕組みです。
ジュークボックスの前身のような存在だったようですね。
こちらはなんとオートチェンジャー式のオルゴール。
ディスクが昇降途中で止まってスタッフさんが手で上げてました(笑)
その後エジソンが発明した蓄音機の登場によって、
オルゴールは衰退してしまいましたが
オルゴールが奏でる音色は同じメーカーの機械であってもそれぞれが唯一無二です。
そこに魅力を感じる人は多いのではないでしょうか。
お次の紹介はオートマタ。
彼はピエロエクリヴァン。
19世紀につくられたオートマタです。
サーカスで巡業中のピエロが遠く離れた恋人に手紙を書いています。
そのうちこっくりこっくりと船をこぎだし、
ランプの灯が消えると同時に眠り込んでしまうのですが、
ハッと目を覚まし、ランプを点けてまた手紙を書き出す・・・
という動作を繰り返します。
その間もオルゴールが音楽を奏でています。
ストーリー性、ユーモア、アイデア、テクニックが詰まった傑作ですね。
最後はピアノの自動演奏装置。
ピアノの中に鉄琴やシンバルなどの楽器も入っていて、
楽譜に応じて空気を送り込み、それらを鳴らして演奏させます。
演奏時には写真のように電気が点き、ステンドグラスによる装飾を照らします。
まるで音の鳴る巨大なビックリおもちゃ箱といった感じで
とても楽しい気分になります。
・・・と、このような感じであっという間の心躍る40分。
実は初回のオルゴールコンサートでは
始まって早々寝入ってしまって半分しか聴けなかったので(α波おそるべし)
次の回にも参加して2度も鑑賞してしまいました。
お勧めですので、ぜひ行かれてみてください。
写真では伝わらない、生のオルゴールコンサートをどうぞ。