ミーハーなので、本屋大賞を受賞した「羊と鋼の森」を読んだ。
なんだか、少し前に同じく本屋大賞を受賞した「舟を編む」を彷彿とさせた。
今回はピアノの調律師の話で、前のものは辞書をつくる話。
どちらもマニアックな職業で、しかも仕事へのこだわりはハンパない。
成長するためのマニュアルなんかは存在しないので、
自分で考え、感じることでしか成長の道は無い崇高な世界。
ライト感覚の文体でありながら、自分自身はとうてい実践できない、
おとぎ話のような内容がウケタのだろうか……?
書き方によってはどちらとも、「巨人の星」のような内容になると思うのだが、
そうならないように書く、文章が醸す趣きがとても重要なのでしょうね。
特に「羊と鋼の森」は、読み応えは気持ちいいけど、
仕事と向き合う姿勢について覚悟ができていない人には耳の痛い、
辛辣なテーゼが頻繁に登場していたように感じました。
たぶんこの本は、映像化されるでしょうね。
ていうか、映像の方が表現しやすい作品です。
調律を文字で表現する方が、映像の100倍難しいはずですから。
映像では、美しいピアノの調べを何度も聴けるのでしょうね。
ピアノ用のオリジナル曲は、はたして誰が作曲するのでしょう?
坂本 龍一かな、それとも久石 譲、いや佐藤 直紀……それともあの人。
ただいま勝手に妄想中。
キャスティングも含めて、実写化が今から楽しみです。