3位はひさびさの掘り出し物、「ブロークン」です。
2012年のイギリスの映画で、日本劇場未公開だったそう。
ジャケットのティム・ロスと目が合ったので借りてみたのですが、
これが大正解!! 日本未公開が“なぜなの”と思うくらい面白かったです。
若年性糖尿病を患っている、スカンクって名の女の子が主人公。
持病があるからといって病弱な感じはまったく無く、とってもチャーミング。
エロイーズ・ローレンスっていう子役さんなんですが、
キュートで個性がキラキラ輝く、素敵な少女を演じています。
こやつはただ者ではない!! と思わせる素晴らしい演技力で、
将来きっと彼女は大物になることでしょう。
さて、物語ですが、簡単に言えば、
トライアングルのように家が建つ、
3つの家庭が絡み合いながら展開するご近所トラブルのお話です。
こう書くと軽く感じるかもしれませんが、内容はいたってシリアス。
若くして妻を亡くし、年頃の三姉妹を男手ひとつで育てている父親。
その父親が、向かいに住む軽い知的障害を持った男の子を突然ボコボコにします。
隣に住んでいる少女は、暴行現場の一部始終を目撃します。
父親の暴力は、娘がその男の子にレイプされたと嘘をついたことが原因。
男の子はこのことが引き金となり、精神病院に入ることになってしまいます。
ひとつの嘘が起爆剤となり、やがてご近所の平和が崩れていきます。
この展開パターンは、暗~い映画にありがちですが、
前述した通り女の子の存在がこの映画をひと味違う作品にしています。
テンポのいい展開とスタイリッシュな映像があいまって、
嫌な重さを感じることなく、無意識のうちに映画に引き込まれてしまいます。
スカンクのお父さん役のティム・ロスもいい演技してましたね~。
いや~これが日本未公開なんてもったいない。
とても面白い映画でした。
オープニングに流れる、少女が唄う歌も好評のようです(映像もオシャレです)。
それでは、また。