今年も4月が終わり、またしょうこりも無く書きます。
2015年1月~4月の4ヶ月間に観た“いい映画”を独断と偏見でピックアップ。
ベストスリーの前に、ベストスリーから漏れた惜しい映画を4本ご紹介。
まずは「あなたを抱きしめる日まで」。
誰もが抱くちょっとした好奇心から10代で未婚の母となり、
息子と強制的に引き離された女性の息子探しの物語。
おばちゃんは強烈な過去を持っていることを誰にも話さず、
現在は家庭を築き、そこそこ幸せな生活を送っいるのですが、
あの拭いきれない出来事から50年という節目を迎え、
胸の奥につっかえている想いを抑えきれず娘に秘密を打ち明けるのです。
真実を知った娘は、ひと目息子に会いたいという母親の願いを叶えるため、
母親の背中を押し、あるジャーナリストを紹介します。
そこから50年間消息の分からない息子探しがはじまるのですが、
一緒に捜索するジャーナリストが
「最強のふたり」で体が不自由な役を演じたあのおじさん。
「007」にも出てたジュディ・デンチのいいおかあちゃんブリと
なんちゃってジャーナリストとの二人の距離感が見事に描かれていて、
ある宗教施設が抱えていたタブーを絶妙の緊張感であばいています。
“敬虔”ってなんだろう?と考えさせられる映画でした。
次は「8月の家族たち」です。
下のポスターを見れば分かる通り、
メリル・ストリープとジュリア・ロバーツのガチンコ演技合戦です。
これに相変わらずノー天気な役をやらせればピタッとハマるジュリエット・ルイスに、
反抗期ブリが見事なアビゲイル・ブレスリン、
存在感を消して挑んだユアン・マクレガーも参戦しています。
父親が失踪したとの連絡が届き、3姉妹が久方ぶりに故郷に集まります。
故郷には末期の舌癌のため薬漬けの母親が残されているのですが、
この母親が超毒舌で手に負えない悪態ババア。
クセのある母親の病気が舌癌であるという設定に、
アイロニーというかブラックなものを感じました。
3姉妹もそれぞれワケありで、ようするに救いようの無い一家。
救いようの無い家庭の話が連続する中、
救われるかも知れない事が一つでも見えると、それが輝いて見える…。
かも=希望、を感じさせる映画でした。
まぁ大女優と呼ばれるお二人のお芝居、参考までに観ても損はないでしょう。
惜しい映画の紹介がまだ2本残っていますが、
続きは次回ということで、ここいらで失礼します。