ランキングには入らなかったものの、おしい作品を2本ご紹介。
まずは「ザ・マスター」。
ダニエル・デイ・ルイスがアカデミー主演男優賞を獲得した、
「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」を撮ったポール・トーマス・アンダーソン監督が
あの作品以来5年ぶりに手掛けた、前回同様のとっても濃い~い映画です。
ダブル主演とも言える、ホアキン・フェニックス(リバー・フェニックスの弟)と
フィリップ・シーモア・ホフマンが尋常じゃない怪演を見せています。
この二人の役者エネルギーがスゴ過ぎるので、
好き嫌いがはっきり分かれると同時に、
観る側の技量が試される映画といってもいいでしょう。
留置場でホアキン・フェニックスが暴れるシーンは必見です。
次に紹介するのが「人生、ブラボー!」。
小遣い欲しさに、過去に「スターバック」という偽名で693回精子提供を行っていた男。
ある日突然、遺伝子上の子どもたち533人に父親だと告げられ、
その中の142人に身元開示の裁判を起こされてしまう。
42歳になっても親父のスネをかじり、
マリファナ栽培で金儲けを企んだり、マフィアから借金したりと、
いい歳こいていっこうに大人になれない男。
あげくに、やっと結婚の約束を交わしたフィアンセは只今 妊娠中。
そんなグダグダな男が533人の父親であることを知って、どうなっちゃうのか……。
この映画、2011年にカナダでつくられたものなのですが、
ドリームワークスによるハリウッドリメイクが決定しているそうです。
でも、上手くいくでしょうかね~。
主人公のキャラクターがとても大切で、ダメ男なんだけど憎めない。
そんな微妙な味をカナダの役者さんは見事に演じていましたから……。
ほとんどDVDですが、昨年はトータルで185本の映画を観ました。
年間を通じてのベストな映画は「きっと、うまくいく」でした。
レンタルも開始されているので、ぜひ観てください。
*2月2日、ショックなニュースが飛び込んで来ました。
フィリップ・シーモア・ホフマンが薬物の過剰摂取で死去しました。
ホフマンといえば「カポーティ」が有名ですが、個人的には メリル・ストリープと打々発止
した「ダウト」が強烈に印象に残っています。
それにしても、まだまだ観たかった俳優さんだったのに残念です。
ご冥福をお祈りします。