今年の1月1日~4月30日までに観た映画(ほとんどがDVD)の中で、
私の偏った好みで選んだいい映画を発表。
第3位からの発表ですが、3位が3本あるのです。
と言うことで、まずは「ヘッドハンター」。
あまり馴染みのないノルウェー発の映画ですが、
場面展開の早さに加え、
少し強引だけど後から効いてくる伏線が張り巡らされていて、
とにかく片時も目が離せないって感じでした。
ハリウッドがリメイク権をゲットしたのも頷けるオモシロさでしたね。
主人公はチンチクリンだけど有能なヘッドハンター。
しかし裏の顔は、ルパンのように高価な美術品を華麗に盗む泥棒さん。
そんな彼が、そろそろ潮時と考え最後に挑んだターゲットがマズかった……。
と、ここからハラハラドキドキの連続となるのですが、
ハリウッド映画には負けないぞ!!
そんなヨーロッパの俳優さんたちの気概が伝わってくるいい映画でした。
観て損はしないと思うので、暇を持て余している人は是非どうぞ。
次は私が好きなペドロ・アルモドバル監督の
「私が生きる肌」です。
ご存知「オール・アバウト・マイ・マザー」や「トーク・トゥー・ハー」を撮った、
スペインを代表する巨匠は、撮るたびに問題作と言われるように、
やはり今回も裏切りませんでしたね。
この映画についてはストーリーに触れない方がいいので書きませんが、
1人で観てたら思わず「アグっ」て変な声が出てしまいそうになり、
2人で観てたら互いの驚きをアイコンタクトで確認したくなる、
そんな衝撃的なラストが待っています。
倒錯的な愛と歪んだ復讐……。
いつものように、アブノーマルだけど下品じゃない不思議な映画。
映像が美しいから物語に引き込まれ、アルモドバルの思惑にハマってしまうのでしょうね~。
あなたも、アルモドバル独特の世界を覗いてみませんか……。
最後に同じく3位だったのは
「別離」です。
イランの映画ですが、とてもいい映画でした。
登場人物は誰一人として悪意を持っている人はいません。
それなのに、ほんの小さな運命の悪戯により、
これまでギリギリで保ってきた人生の秩序が崩れてしまう。
ハデな音楽や忙しないカメラワークなど一切無しに、
人間の無力さを誰に偏るでもなく、
一定の距離を保ちナチュラルに描いています。
この映画の監督は、前作で「彼女が消えた浜辺」という作品を撮っていますが、
それを観た時も感じたのですが、
どこの国でも人々が抱えている問題は普遍的なのです。
私たち日本人は、イランの人たちがどんな暮らしをしているのか
なかなかイメージできませんよね。
この映画ではニュースでは伝えてくれない、
イランの一面が描かれています。
監督の才能を実感するためにも、ぜひ観ていただきたい映画です。
次は第2位の発表ですが、
それは次回ということで……