放送90年を記念したNHKスペシャル『生命大躍進』に関連した特別展。
2015年7月の東京・国立科学博物館を皮切りに
名古屋、四国、大阪と巡回し、岡山は最後の開催地です。
昔から恐竜とか人類が出現する前の地球とかが好きで、
今回はカンブリア紀の貴重な化石が見られるとあって、
待ってましたとばかりに喜び勇んで行ってきました。
東京・大阪では入場まで2時間待ちもあったと聞いていたので
行列を覚悟して行ったのですが、
夏休みが始まる前だからなのか、チケット売り場にも入口にも入場待ちの列は無く、
会場内も隣の人とぶつかり合う事も無く、
じっくりと展示物を観ることができました。
展示内容は基本的に化石(実物・レプリカ)とCGによる復元図と4K映像、
それから番組の一部を再編集したと思われる解説VTRが中心。
学術的な説明も比較的充実していて大人の知的欲求にも応える一方、
子供向けにクイズラリーのようなものも用意されていて、
全方位的に楽しめるものになっています。
40億年前の生命誕生から人類へと続く進化の過程で起こった
生命進化の大躍進を辿っていく展示なっています。
地球誕生から46億年と言われているのに、
生物は40億年前にはもう存在していたというのですから驚きです。
(ざっくり地質時代区分)
そして これが今回の展覧会の目玉であり、
私が最も楽しみにしていたものです。胸熱!
アノマロカリス。
約5億年前のカンブリア紀(古生代カンブリア紀前期終盤)の
海底に生息していたとされる海棲生物最強の捕食者生物。
体長はゆうに1メートルを越え、エビのような硬い殻に包まれています。
重要なのは左右に突き出た目。トンボと同じ複眼なんだそうです。
この事で昆虫や甲殻類など現代の節足動物の祖先であることも確認されたわけです。
カンブリア紀は、約5.4億年前から4.3億年前までとされていますが、
「生命の爆発」と呼ばれるほど多様な生物が誕生しては淘汰されていた、
まさに、地球全体が大きな実験場のような時代。
アノマロカリスをはじめとするクリーチャーのような生物ばかりで
想像をかきたてられます。
こちらはウミサソリ。
シルル紀からデボン紀にいた頂点捕食者です。
全長2メートルを超える史上最大の節足動物。恐ぁ!
ウミサソリの模型。
背後からウミサソリを襲っているのはダンクルオティウス。
ダンクルオティウスの頭部。
身体の部分はサメやエイと同じく軟骨でできていて
化石として残らないため、模型の姿は想像です。
一部化石に触ろうというコーナーもありました。
うん、石だね(笑)
この時点で私の目的は8割がた達成されました。
恐竜の時代を経て最後は人類の進化へ。
展覧会の目玉第2弾
奇跡の霊長類ダーウィニウス・マシラエ(愛称:イーダ)
胃の内容物まで ハッキリ見られる超絶状態完璧な化石。
最古の人類、サヘラントロプス・チャデンシスさんの頭蓋骨。
チャド、トロスメナラで発掘された700万年前(中新世)の初期猿人です。
アウストラロピテクスが最古の人類と習ったのは遠い昔…
古代の生物や私達の祖先となる脊椎動物たちが生きていた証として
化石を見たり触ったり、生物がどう進化したのか学んだり、
生物の無限の可能性とか古代遺伝子とうものを肌で感じることができました。
ボリュームたっぷりの内容でおなかいっぱい、
あまりにも楽しくて、気づくと3時間ぐらい経っていたほど、大満足の展示でした。